ラジオ好きオヤジの独り言(8)

昨日、少しEスポの話をしましたが、それについてちょっと突っ込んだ話をしたいと思います。

まずEスポについて話をする前に電離層について説明します。

電離層とは地球を取り巻く大気の上層部にある分子・原子が紫外線やX線によって電離した領域です。

電離層にはD層、E層があります。

D層は電離層でも最も地上の近くにある層で電波を吸収する性質を持っており、夜間になると消滅するのが特徴です。

E層はD層の上層部にある電離層で電波を反射する性質を持っています。

Eスポとは夜間にしか消滅しないD層が昼間にも消滅して、電波を反射する性質を持つE層が剥き出し状態になった時、さらに大気中の分子・原子が密集したスポラディックE層、つまりEスポが発生して、これが電波の異常伝搬を引き起こします。Eスポにより異常伝搬するのはVHF帯のみでラジオではFMラジオだけです。以前のアナログテレビではEスポが出るとロシアや韓国のテレビ映像がゴーストのように映り込む現象が見られましたが、地上波デジタル放送のテレビはUHF帯の電波を使用しているため、影響はありません。
AMラジオの電波は朝~夕方と夕方~朝方とでは異なる伝搬をします。

朝~夕方は直接波と地上反射により近距離にしか電波は伝搬しません。

夕方~朝方にかけては電離層のD層が消滅してE層が剥き出しになるため、電波はE層を反射して伝搬するために昼間の何十倍もの遠距離を電波が飛んでいきます。

ただ、AMラジオは531KHzから1600KHzという狭い周波数帯の中で9KHz間隔で周波数数が割り当てられています。同じ周波数を使用している放送局、支局、中継局が全国に点在しているため、夜間~朝方までは電波が良く飛ぶ分、混信が増えるという欠点もあります。また、AMラジオの電波はトランス(変圧器)、高圧電線、水銀灯、鉄道の架線に干渉され、それらがノイズ源にもなります。さらにはコンクリートの建物内では電波が受信しずらい等の欠点もあります。


しかし、欠点ばかりではありません。 
AMラジオは比較的簡単な構造のため、大量生産が可能であることから安価で買い求めることが出来ます。

だからこそ、ラジオは普及したのです。ラジオがテレビぐらいの値段だったら誰も買いませんよね(^_^;)

今回もお付き合い戴き、ありがとうございました<(_ _)>

宜しければ、また覗いていって下さい(^_^)ノ

0コメント

  • 1000 / 1000

とらのすけ

いつでもどこでもSTVラジオ